新事業進出・ものづくり補助金 第1回公募のポイント

新事業進出・ものづくり補助金

「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」第1回の申請受付が始まりました

令和8年9月30日(水)、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」第1回の申請受付が始まりました。締切は 10月30日(金)18時 です。

これまでの「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」がひとつにまとまった補助金で、今回が統合後はじめての公募です。

スケジュール

項目 日付
公募開始(公募要領の公開) 令和8年6月29日(月)
申請受付開始 令和8年9月30日(水)
応募締切 令和8年10月30日(金)18:00
採択発表 令和9年1月頃(予定)

三つの申請枠

枠 どんな取り組みが対象か 補助下限 補助上限 補助率
革新的新製品・サービス枠 革新的な新製品・新サービスの開発(既存工程の改善だけは対象外) 100万円 2,500万円(特例3,500万円) 1/2(小規模・再生事業者は2/3)
新事業進出枠 既存事業と異なる、新しい市場・高付加価値事業への進出 750万円 7,000万円(特例9,000万円) 1/2
グローバル枠 海外市場開拓(輸出)に向けた国内の体制強化 750万円 7,000万円(特例9,000万円) 2/3

※中小企業の補助率は、最低賃金引上げに関する特例に当てはまると2/3に上がります。条件は公募要領で確認が必要です。

従業員数ごとの補助上限

上限は従業員数で変わります。( )内は大幅賃上げ特例を使った場合です。

従業員数 革新的新製品・サービス枠 従業員数 新事業進出枠・グローバル枠
1〜5人 750万円(850万円) 1〜20人 2,500万円(3,000万円)
6〜20人 1,000万円(1,250万円) 21〜50人 4,000万円(5,000万円)
21〜50人 1,500万円(2,500万円) 51〜100人 5,500万円(7,000万円)
51人以上 2,500万円(3,500万円) 101人以上 7,000万円(9,000万円)

申請に必要な条件(三つの枠に共通)

補助事業が終わったあと3〜5年の事業計画で、次のすべてを満たすことが求められます。

要件 基本 大幅賃上げ特例
付加価値額の年平均成長率 +4.0%以上 +4.0%以上
1人あたり給与支給総額の年平均成長率 +3.5%以上 +6.0%以上
事業場内最低賃金 地域別最低賃金+30円以上 地域別最低賃金+50円以上

このほか、ワークライフバランスの行動計画の策定、子育て等の職場環境の整備、金融機関による確認なども求められます。

補助の対象になる経費

機械装置・システム構築費、技術導入費、知的財産権関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費、運搬費など。

  • 革新的新製品・サービス枠:機械装置・システム構築費が必須
  • 新事業進出枠・グローバル枠:機械装置・システム構築費か建物費のどちらかが必須
  • グローバル枠:海外旅費、通訳・翻訳費も対象

補助の対象にならないもの

結論から言うと、走る自動車はダメ、建屋の新築は枠によってはOKです。

公募要領で対象外とはっきり書かれているものは、次のとおりです。

項目 扱い
車両・運搬具(船舶・航空機も) 対象外
パソコン・タブレット・スマホの本体 対象外
1点10万円(税抜)未満の機械 対象外
既存設備の単なる置き換え 対象外
中古品 原則対象外(古物商の業者から相見積もりを取れば可)
通常のリース料 対象外(リース会社と共同申請なら可)
建物の購入・賃借 対象外
設置場所の整備工事・基礎工事 対象外

建屋の新築は、新事業進出枠とグローバル枠なら対象になります。その事業のためだけに使う工場・作業場・販売施設などの建設・改修、それに必要な撤去が含まれます。ただし、革新的新製品・サービス枠には建物費そのものがありません。また、建てた建物を貸すことは一切認められていません。

そのほか、事業そのものが対象外になるものもあります。不動産賃貸、駐車場経営、中身を丸ごと外注して企画だけする事業、グループ会社がすでにやっている事業などです。

公募要領の「補助対象外となる経費」には、ほかにも次のようなものが挙がっています。

分類 対象外になる経費の例
既存事業と共用するもの 既存事業にも使う設備など、補助事業専用と認められないもの
事務所の維持費 家賃、保証金、敷金、仲介手数料、水道光熱費
日常の経費 通信費、事務用品などの消耗品、新聞・雑誌代、団体の会費、飲食・接待費
汎用品 事務用のパソコン、プリンタ、文書作成ソフト、タブレット、スマホ、複合機、カメラ、書籍、家具家電
車両 自動車等の購入費・修理費・車検費用・内装費
不動産・簡易建物 不動産や構築物の購入費、ビニールハウス・コンテナ・ドームハウスなどの購入費
自社の人件費・旅費 事業に係る自社の人件費、旅費(グローバル枠の海外旅費を除く)
発電設備 太陽光パネルなど再生可能エネルギーの発電設備
士業・手続きの費用 税理士・会計士の決算や申告の費用、弁護士費用、登記・許認可の手数料、手続きの代行費用、申請書類の作成費用
金融・税の費用 振込手数料、支払利息、保険料、収入印紙、消費税などの公租公課
身内への支払い 同じ代表者・役員の会社や資本関係のある会社への支払い、社内発注・社内製造
その他 フランチャイズ加盟料、商品券などの金券、販売・レンタル用の商品の仕入れ

計上した経費の大半が対象外だと、不採択や採択取消しになることもあります。

気をつけたいこと

  1. GビズIDプライムが必要です。 電子申請のみで、IDの発行には1週間ほどかかります。まだの方は今すぐ手続きを。
  2. 一般事業主行動計画の公表も必要です。 次世代育成支援対策推進法にもとづく計画で、公表の手続きに1〜2週間ほどかかります。
  3. 賃上げの約束は守る必要があります。 計画どおりに賃上げできないと、補助金の一部または全部を返すことになる場合があります。
  4. 事業の期間が決まっています。 交付決定から、革新的新製品・サービス枠は10か月以内(採択発表から12か月以内)、ほかの二つの枠は14か月以内(採択発表から16か月以内)に終える必要があります。
  5. 加点項目があります。 経営革新計画の承認、パートナーシップ構築宣言、くるみん認定、えるぼし認定、健康経営優良法人、再生事業者など、全部で17項目あります。加点は申請締切の時点で満たしている必要があります。

【所長のことば】

よくあるのが、「補助金があるから投資をする」という企業様です。十中八九、こうした投資はうまくいきません。

ある企業様は、新規事業を目指して5,000万円を超える設備投資を計画し、補助率1/2の補助金に採択されました。ところが、これまでとは異なる分野への進出だったため、販路を一から開拓する必要がありました。申請書ではSNSなどで販路を開拓するとしていたものの、インスタグラムなどで営業した経験がなく、販路はまったく作れませんでした。初年度の売上は100万円以下。導入した機械は、新築した製造ラインの中で、今も埃をかぶったままです。

では、どこから始めるべきでしょうか。まず自社の現状を見つめ、たとえば自社の弱みをどう克服するかといった、戦略的な発想から始めることが必要です。

当事務所の補助金申請支援では、申請書は原則として、経営者ご自身、または経営者からその任を託された従業員の方に書いていただきます。そうすることで、採択後、実際に投資する段階で計画の変更や戦略の修正が必要になっても、社内で対応できるようになります。

計画づくりは、週1回・全10回の面談を目安に進めます。

補助金の前に、経営革新計画の承認を取っておくこともお勧めしています。経営革新計画の作成にも10回ほどの面談がかかりますが、これができていれば、補助金の申請書は5回ほどで仕上がります。経営革新計画の承認は、補助金の審査で加点にもなります。

計画づくりの間は、顧問契約の締結をお願いしています。


内容は令和8年10月7日時点の情報です。申請の際は必ず最新の公募要領をご確認ください。

出典:

  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(中小企業基盤整備機構) https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/
  • 第1回公募要領 https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/assets/documents/shinmono_application_guidelines_01.pdf

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